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「 第10回 中小零細製造業の調達管理を10倍簡単にする方法 」

第10回目は「 倉庫保管在庫削減 適正な数量を発注する 」です。


15年前に私が実際に体験したことをもとにして

同じ悩みをお持ちの方に少しでも悩みの解決の参考に

なればと思い、当時活動した内容をそのまま書くこと

にします。

参考になるかどうか解りませんが、少しでも興味を

持たれた方は、最後までお付き合いをお願いします。





前回の改善で、協力体制や改善活動体制が充実して

現場作業者を巻き込んだ改善活動ができるように

なってきました。


これをさらに加速させる為には、改善した結果が目に

見えることが大切になります。


せっかく改善活動をしても結果が見えないのでは

周りからは何をしているのか解らないし活動した人も

意味のある活動をした充実感がありません。


こうなってしまうと改善活動は規模が小さくなりそして

自然に無くなって行きます。


そして、次に改善活動を始めようとしても、前回の様に

なるだけで意味がないのではと思われてしまい進める

ことが困難になってしまいます。


ですから、それぞれの活動について、成功でも失敗でも

かまいませんので必ず結果を確認できるようにすること

が重要になります。


周りからみて結果が一目でわかる、活動した人が体験し

結果がわかる。

このことを重視した改善活動になるのがこれから説明

する「適正な数量を発注する」です。


【現状の材料発注量】

 「適正な数量を発注する」というテーマで改善活動を

 する為に、まず現状の材料発注量はどのようになって

 いるかを知ることから始めます。


 日々良く使う材料で使用量の多いものや単価が高いもの

 荷嵩が大きいものを調べていきます。


 使用量が多いものや荷嵩が大きいものは倉庫スペース
 
 や在庫金額を下げるのに有効です。


 単価の高いものは在庫金額を下げるのに有効です。

 
 すべての材料の発注量を確認してみると、ほとんどの

 材料について発注量が使用量に比べて多いことが解って

 きたのです。


 使用量を正確に把握していなかったことや保管場所を

 複数個所にしていたことで在庫の把握が完全に出来て

 いなかったのが主な原因です。


【発注条件の確認】 

 次に、材料毎の発注条件について確認をして行きます。


 発注条件で重要なのは、発注単価、発注ロット、発注

 リードタイムになります。


 発注単価は交渉で下げれる要素ですが、仕入先の都合

 もありますので交渉を重ねる必要があり、すぐに効果

 が出るものではありません。

 もちろん、単価交渉は常に行うのが調達担当者の仕事
 
 の一つですからテーマアップして活動するのではなく

 日々のルーチンワークに組み入れるのが良いでしょう。


 発注ロットは、仕入先に1回の発注で行える最少数量

 のことでこれが大きいと発注数が大きくなり使用量と

 バランスがとれない時に材料在庫が増加する要因と

 なります。


 リードタイムは仕入れ先に発注した時に何日後に納品

 されるかを表す日付で、これが長いと納品されるまで

 に必要な材料を在庫する必要があり在庫が増加する

 要因となります。


 発注条件の変更は仕入先との交渉を重ねることによって

 変更できるかもしれない不確定要素なので継続して交渉

 を進め、現状より良い条件にしていくことを狙います。


【改善案件13 適正な数量を発注する 】


 現状の発注数と発注条件を確認できたところで、発注数

 を最適にすることを考えて、在庫として倉庫に持つ数量

 を計算します。


 計算は以下の方法で行います。

 在庫数 = 使用量 × リードタイム + 安全在庫数


 安全在庫は輸送便などに問題があった場合に備えて1日分

 として計算します。

 
 日々の使用量平均が100個、リードタイムが5日、発注
 
 ロットが50の材料

 の場合は

  在庫数 = 100 × 5 + 100

      = 600となります。

  600は50で割り切れるのでそのままの数字を使用
 
  して計算結果とします。

  もし発注ロットで割り切れない時は割り切れる数量で

  在庫数を上回る最少の数量を設定します。

  例として発注ロットが70の時

   600 ÷ 70 = 8.57・・・なので

   8.57の小数点以下を切り上げて9とし

   70 × 9 = 630となります。
   
   発注数は630個です。

 
 このような計算を正しく行ってそれぞれの材料を発注する

 時の数量を決定し発注を行います。

 
 この計算で適正な発注数を決定することはできましたが

 最大でリードタイム+1日分の在庫を倉庫に保管する必要

 があるので、その数量より在庫を削減することができなく

 なり在庫削減の限界がすぐに見えてきます。


 現状の在庫があまりにも多いので、まずはこの計算で求めた

 発注数で発注し適正在庫を倉庫に保管するようにします。


【改善効果】

 実際にこの改善をすることで在庫は1日分程度(8%)の

 削減ができたので結果としてはまずまずでした。


 倉庫スペースとしては、それほど劇的な改善とはならず

 見た目はあまり変化がなかったというすこし残念な結果に

 なってしまいました。


【まとめ】

 適正な数量を発注するだけで在庫が8%削減されるという

 結果に今まで行っていた発注処理があいまいな処理をして

 いたことが解りました。


 当時はパソコンの活用もほとんどなく、日々の材料使用量を

 計算するもとになる情報ま整備されておらず、その中で

 適正な数量を発注するということは不可能に近かったのでは

 ないだろうかと思っています。

 
 今回の改善は使用量を正確に計算できる仕組みと情報があって

 実現できたものなので、いかに情報を整備することが大切かを

 身をもって体験することになり、後々の改善活動の基礎となる

 活動でした。 
  
 
 この活動で得たことは私にとって何よりの財産となり、その後
 
 に直面した調達管理の数々の問題を解決するノウハウとなった

 ことは言うまでもありません。

 
 「8%」という在庫削減数はまだまだですが、今回の仕組みを

 発展させたことにより在庫数を激減させ、調達業務を簡素化

 することに繋がっていったのです。


 次回からは、今回の改善活動をさらに発展させ、新しい仕組み

 を導入することによって劇的に倉庫在庫が削減され調達業務が

 大きく変わっていったことについて説明していきます。
 


第11回は「 倉庫保管在庫削減 定点発注を取り入れる 」です。



最後まで読んで頂きましたこと、まことに感謝しております。

今日の記事で、感じたことや思ったことをお気軽にコメントしてください
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