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「 第11回 中小零細製造業の調達管理を10倍簡単にする方法 」

第11回目は「 倉庫保管在庫削減 定点発注を取り入れる 」です。


15年前に私が実際に体験したことをもとにして

同じ悩みをお持ちの方に少しでも悩みの解決の参考に

なればと思い、当時活動した内容をそのまま書くこと

にします。

参考になるかどうか解りませんが、少しでも興味を

持たれた方は、最後までお付き合いをお願いします。






前回の改善で、8%の在庫削減を行うことができたが

現場作業者が目に見える形で結果を体験することは

実現できていないのが現状です。


確かに8%という在庫削減はかなりの成果だとは思い

ますが、一緒に活動した現場作業者と目で見て解る

ような結果を出せなかったことが少し残念でした。


ですから、前回まで行ってきた改善活動を継続して進め

結果を目で見ることができるようになることをめざして

さらに前へ前へ進んでいきます。


【斬新な考え方】 

 前回まで行ってきた活動内容の適正な発注数の運用
 
 だけでは劇的な在庫削減を行うことは難しい状況に

 なっています。

 
 それだけ、適正な発注数の運用がされていることの

 証なので非常に良いことなのですが、さらなる結果を

 求めていくには、この活動を継続しながら新しいこと

 を進める必要があります。

 
 どのようなことをすればいいのかと考えていきますと

 やはり材料在庫の削減は材料保管量の削減になります

 から、倉庫内の材料をできるだけ少なくすることを

 考えなければなりません。

 
 ここで必要なのは


 「Just In Time」


 必要な場所に

 必要なものを

 必要な数量だけ

 必要なタイミングで

 供給する

 
 これです、この考え方です。


 「JITの考え方」を調達業務に組み込むことです。


 「斬新な考え方」と言うよりも「王道」と言った方が

 普通だとは思いますが、当時としては斬新な考え方だ

 と私は思っていました。

 
 それでは、「JITの考え方」をどのようにして調達

 業務に組み込むかを説明していきます。



【改善案件14 JITの考え方を応用する 】

 JITの考え方をベースにして調達業務を運用すると

 どのようなことになるかをイメージします。


 必要な場所に    ・・・ 倉庫

 必要なものを    ・・・ 材料

 必要な数量だけ   ・・・ 使用数

 必要なタイミングで ・・・ 使用前日

 供給する      ・・・ 生産工程メンバー

               (調達担当者)
 

 こんなイメージになります。 

 
 では、どのようにして、発注条件が決められている材料を

 「JITの考え方」で納品されるようにするかですが

 発注ロットとリードタイムを守っていれば、仕入先は発注

 条件通りに納品してくれます。


 ということは、毎日発注するれば、毎日納品される状況を

 作り出せると言うことになる。

 毎日発注する数量を1日の使用量に合せることで、1日分

 の使用量が納品されてくることになる。


 倉庫内には1日分+安全在庫が最大在庫数量となるので

 今までの在庫とは桁違いに少なくなる状況を作り出せる

 ことになる。


 毎日の納品を捌く為の新しい仕組みは必要となるが納品

 される数量が1日分になるのでかかる時間は短くなる。


 実際にこの理論を実践できるかどうかを材料毎に確認

 してみると、ほとんどの材料が発注ロットより使用数が

 大きいことが解ってきた。

 思わず「できたっ!」とニヤついたのを今でも鮮明に

 覚えている。

 この理論を実践する為に、以前導入した発注システムを

 機能アップする必要がある。



【改善案件15 発注システムの機能アップ】

 「JIT」を実現する為に考えた理論をもとにして発注

 システムの機能アップをすることになったが、内容的には

 難しいことはありませんでした。


 定点発注の考え方をすこしアレンジして毎日発注がかかる

 ようにするだけのことです。


 材料を発注する基準点を設けて、現在庫と発注済み数を

 足したものを理論在庫とし、日々の使用量を理論在庫から

 引き落として、その結果が発注基準点(発注点)を下回る

 時に下回った数量分を発注する。

 この時に発注ロットの倍数で最少の数量になるように計算

 することがポイントとなります。

 
 このような処理をすることで、ほとんどの材料が1日分の

 使用量を理論在庫から引き落とすことになるので、結果と

 して発注数が1日の使用量に近い数量になる。


 この内容で実際に発注すると、初回発注分の納品日以降は

 毎日1日分の使用量に近い数量が納品されてくることになる。


 こうなってくると発注を止めない限り納品も止まらないので

 あたかも「JIT」で材料が納品されるような状況になり

 狙い通りの結果となる。


 また、倉庫スペースも大きく削減することができてしまう

 なぜなら、今まで倉庫に保管していた材料が輸送便の中や

 仕入先の倉庫の中に保管されているからです。


 毎日納品されるように変更することで在庫数と倉庫スペース

 を大きく削減することが実現できるのです。

 
 この方法には、仕入先様の協力が必要不可欠で毎日出荷をする

 と輸送費や出荷業務工数は今まで以上にかかってしまうこと

 になります。

 このことを理解した上で仕入先様と協力体制を作り上げること

 に取り組んでいく必要があります。
  


【改善効果】
 
 この仕組みで運用することで在庫を25%程度削減することが

 でき倉庫スペースも2/3程度に削減することができた。


 調達担当者の在庫確認が目視からパソコンの調達システムに

 変更され材料品番で材料情報が容易に検索できるようになった。


 発注基準点の設定について、パソコンの調達システムより調達

 担当者が容易に行えるようになった。
 


【まとめ】

 今回の成果は、誰もが一目で解るほど大きな結果となった。


 倉庫に保管されている在庫は大幅に削減され、使用する材料の

 1日分が前日に納品されることで、倉庫内の空きスペースは

 増加し作業性の向上にも繋がっていった。
 

 新たに空いたスペースを活用した改善活動もスタートしさらに

 改善活動が加速化していった。


 調達の仕組みをじっくり考え直すことで、今までに無い新しい

 ことができて、かなりの効果が期待できる改善案件を理論的に

 作り上げ、その理論を実証していくことで、とてつもない結果

 を出すことができるようになります。 

 
 まずは小さなことからスタートして、改善活動を重ねて時間を

 作り出し、その時間を改善ネタ作りに使うことが大切です。


 今回の改善活動は大きな結果をもたらすことができましたが

 これで活動が終わったわけではなく、次のネタ作りをしては

 実証するを繰り返してスパイラルアップしています。


 次回からは在庫削減に使ってきたネタを説明していきます。



第12回は「 倉庫保管在庫削減 発注ロットで在庫削減 」です。



最後まで読んで頂きましたこと、まことに感謝しております。

今日の記事で、感じたことや思ったことをお気軽にコメントしてください
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