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「 第13回 中小零細製造業の調達管理を10倍簡単にする方法 」

第13回目は「 倉庫保管在庫削減 有償支給品の発注条件改善 」です。


15年前に私が実際に体験したことをもとにして

同じ悩みをお持ちの方に少しでも悩みの解決の参考に

なればと思い、当時活動した内容をそのまま書くこと

にします。

参考になるかどうか解りませんが、少しでも興味を

持たれた方は、最後までお付き合いをお願いします。





前回の改善で、直接購買品の在庫削減をすることが

でき、材料全体の在庫を数%削減できました。


また、直接購買品の在庫を削減することで顧客の

製品販売終了に伴う在庫リスクを軽減することも

できました。


有償支給品の在庫削減について実施することで

さらに倉庫スペースの削減が行え、新しい改善を

進めることができます。


ここからは有償支給品の在庫削減を進めた改善を

説明していきます。


【改善案件17 有償支給品の発注条件改善】

 前回の説明で記述しましたが

 「Just In Time」の考え方では

 発注ロットは1が基本となります。


 「必要な数量を調達する」

 
 使用しない材料は調達しないことを徹底して進めること

 で倉庫内の在庫は削減されていきます。

 
 有償支給品の発注ロットを下げるのは

 顧客の製品販売終了時の在庫処理リスクを軽減すること

 在庫スペースを削減し新しい改善のネタ作りをすること

 をメインに狙っていきます。


 有償支給品ですから、材料メーカーと直接交渉すること

 は商流上のルールで行ってはいけません。

 顧客を通して交渉するのがルールですのでこれは必ず

 守らないといけません。

 自社の立ち位置が商流のどの部分にあるかを把握して

 その立ち位置に似合った行動をして交渉を進めます。


 とは言いながらも各材料メーカーの担当者と情報交換や

 材料メーカーの思惑を把握することを行わないと後々

 痛い目に合うことになります。


 直接購買品の時に記述しましたが、お互いが喜べること

 が重要なので、今回交渉する材料の商流上に関係のある

 業者とは事前に情報交換を行うことが必要です。

 改善内容が明らかに解るような情報交換は材料メーカー

 から情報が顧客に流れ、問題視されることがありますので

 気を付けなければならないポイントです。


 人間関係ができてくれば、顧客に情報が流れるようなこと

 は起こりにくいですが、どのような場合でもリスクを考え
 
 ると改善内容を明らかにして情報交換をするのは危険だと

 思います。


 どのような情報収集をしていくかですが、材料メーカーの

 困りごとを聞くのが、情報交換をするのに良いと思います。

 話の内容によっては顧客に関することも出てくることがあり

 そのことを、今回の交渉に組み込み改善することが出来れば

 材料メーカーはメリットがあります。


 良く出てくる困りごとは物流関連のことですので、自社で

 物流網を持たれている場合は、その物流網に組み込むこと

 で改善することを考えます。


 また、顧客の共同配送があるのならば、その物流網に協力

 会社の物流網を組み込みながら改善できることはないかを

 顧客と考えます。

 
 物流網の改善によって、商流上にある顧客、材料メーカー

 協力会社(運送業者)のすべてにメリットを出すことが

 可能になります。 
 
 
 「物流を制すれば、商流を制す」

 
 ちょっとオーバーな書き方ですが、物流は商流を支える

 とっても大きな力で、物流が無いと商流は成り立ちません。

 ですから、物流を大きなポイントとしているのです。
 

 
 下準備をしておいて、顧客の担当者と交渉を進めるのですが

 材料メーカー別に担当者が分かれていることが多いので

 どの材料メーカーをどの担当者が担当しているかを事前に

 知っておく必要があります。


 担当者が同じ材料メーカーをグループ化して交渉のネタを

 準備します。

 これをしないと何度も担当者と交渉しなければならなくなり

 顧客の担当者に負担をかけるばかりか改善がなかなか進まない

 ことになってしまいます。
 

 顧客や材料メーカーと情報交換した内容をまとめて改善案件と

 関連させて交渉のストーリーを作成します。

 
 そして、顧客と交渉を進めます。


 ここからは、顧客が材料メーカーと交渉しますので、交渉結果

 を確認し、交渉内容に修正を加えていきます。

 1回の交渉でうまくいくことはほとんど無いので、繰り返し
 
 交渉を進めます。
 
 
 最終的に、顧客のシミュレーション上でメリットがあるとの

 判断になれば、実施に向けた計画が顧客より提示されます。

 後は顧客の指示をできるだけ優先しながらも自社に不利が

 無いことを確認して進めていきます。
 
 
 顧客のリスクとしては、製品の販売終了に伴う材料在庫の処理

 があります。

 顧客は各材料メーカーに見込み数情報を連絡しそれに合わせて

 材料を生産していきますので材料メーカーにある在庫は顧客が

 調整することになります。


 生産工場が購買した材料の在庫を処理することを軽減すること

 にスポットをあてます。

 
 生産工場が多ければ多いほど顧客のリスクは高くなりますので

 その部分も考慮しながら交渉のストーリーを作り上げます。 


 考え方は生産工場の在庫を最少にするには、材料の発注数を

 生産工場で使用量にできるだけ近づける。

 JITの考え方をフルに使って、顧客のリスクが下がることを

 メインの改善テーマとします。

 あくまで顧客のメリットを前面に押して、自社のメリットは

 ほとんど触れる必要はありません。


 このようにして、複数のメリットを同時に狙って改善の交渉を

 進めます。



【改善効果】

 物流網を統合することで、有償支給品の納入タイミングが

 日に2回となり、以前に路線便で納品されていた時は、到着

 時刻が固定できず、路線便の業者も複数ありましたので納品

 回数が非常に多く、荷受け作業に追われていましたが便数と

 時間が決まることで荷受け作業が決まった時間に行われること

 となり、それ以外の時間帯は別作業を行えるようになりました。


 発注ロットが下がり入荷する量も削減され倉庫内の在庫が

 少しずつ削減されました。



【まとめ】

 今回の成果は、物流網を整備することで納品時間と納品回数を

 固定することができ、荷受け作業が決まった時間に行えるよう

 になったことで、調達担当者が荷受け作業で時間をロスしていた

 部分が解消され作業時間が短縮されたことがあります。

 
 また、材料毎の納品タイミングも決まって来るので倉庫内に保管

 する場所や順番も決まってきて倉庫内での作業もスリム化され

 作業時間の短縮に繋がります。

 
 納品時間と納品回数を固定することは、輸送便の出入りが固定

 されますので、荷受け場の運用も改善されます。


 今までは、来る時間がかわからない輸送便を待って荷受け場を

 空ける必要があったが、決まった時間に納品便が来るので

 その時間帯以外は、荷受け場を別の輸送便が使えるようになり

 荷役業務の運用がスムーズになりました。

 結果として、荷役業務の作業がスリム化され作業時間の短縮に

 繋がりました。


 もちろん、発注ロットを下げているので入荷する量が使用量に近づき

 在庫は削減されますので効果は大きいです。

 
 在庫削減だけでなく倉庫内業務、物流関連業務のスリム化が狙って

 いけますので大きな改善案件になります。



 次回は、今回の続きで特注品の発注ロット交渉について説明します。



第14回は「 倉庫保管在庫削減 特注品材料の発注条件改善 」です。



最後まで読んで頂きましたこと、まことに感謝しております。

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