記事一覧

「 第19回 中小零細製造業の調達管理を10倍簡単にする方法 」

第19回目は「 倉庫保管在庫削減 調達担当者と荷受担当者の情報共有 」です。


15年前に私が実際に体験したことをもとにして

同じ悩みをお持ちの方に少しでも悩みの解決の参考に

なればと思い、当時活動した内容をそのまま書くこと

にします。

参考になるかどうか解りませんが、少しでも興味を

持たれた方は、最後までお付き合いをお願いします。





前回の改善で、発注数を自動計算し発注することにより

適正な倉庫内在庫となりJITの考え方にかなり近づく

ことができました。


根本的な原因が調達担当者の考え方にあったことで

考え方を変える為の活動内容に試行錯誤し、「根性論」

ではない、「理論と結果」というスマートな活動により

調達担当者の考えは変化していきました。


また、改善活動に賛同してくれる仲間も増えて改善活動

がスパイラルアップしていくきっかけとなりました。


今回は、当時の荷受担当者が、後に調達担当者となり当時の

調達担当者とペアになって調達、倉庫の両方を管理する調達

管理チームになる二人の最初の改善活動について説明します。



【調達担当者と荷受担当者の困りごと】

 荷受担当者の困りごととして、材料の納品タイミングが

 一定になっていないことで、荷捌き作業の順番が日々

 異なり作業し難いということがあった。


 また、このことに関連して調達担当者が材料の在庫を確認

 しようと倉庫に行っても、材料が入荷していないことや

 荷捌きが終わってないことで確認できないことが頻繁に

 起こっていた。



【改善案件23 材料の入荷タイミングを一定にする】

 材料の入荷するタイミングを一定にすることで、荷捌き作業

 や倉庫内に材料を移動するタイミングを一定にすることで

 材料品番単位の在庫確認を行えるタイミングを明確にする。


 荷捌き作業をできるかぎり同一タイミングにすることで

 材料の移動に伴う作業ロスを最小限にする。


 輸送便の車両停止位置と台数を制限することで荷受け場所の

 混雑を解消し安全を確保する。



【改善効果】

 実際の進め方

 下記の納品便が納品に来る時間を調べて、時間毎の一覧表を

 作成し混雑する時間帯を見極める。

  顧客手配の納品便

  各材料メーカーの納品便

  協力会社の納品便

  路線便

  宅急便


 これらの便について納品時間を調べていくと

 10時台と13時台に納品便が重なり混雑することが判明

 してきましたので、その時間に関係する納品便について

 納品時間を変更できるかを検討しました。


 その結果、協力会社の納品便は多少の融通が利くので、協力

 を依頼して了承を得ました。


 宅急便については、納品場所を分けることで混雑を解消し

 専用の納品場所を作ることで急ぎの材料が届いているかを

 直ぐに確認できるようになりました。


 路線便については、変更が難しいとのことでしたので今まで

 通りの納品時間で継続しました。


 顧客手配の納品便と各材料メーカーの納品便はチャーター便

 が多かったので納品時間の変更は融通は利き易いが各担当者と

 打ち合わせして変更になるまでの時間は必要となりました。


 最終的に路線便の納品時間に他の納品便が重ならないようにする

 ことで混雑は削減されました。


 納品時間を決めて、納品便の停車位置や入車台数を制限することで

 スムーズな納品が行われるようになり、荷受け作業がスムーズに

 できることで、作業ロスが削減され荷受け作業の作業時間短縮に

 繋がりました。


 納品の時間が一定になることで、調達担当者は材料の在庫確認を

 行う作業が一定のタイミングで行えるようになり、何度も確認に

 倉庫に行くことが削減され業務がスムーズに行えるようになり

 ました。



【まとめ】

 今回の活動は、調達担当者と荷受担当者がお互いの困りごとを共有し

 解決する方法が無いかを相談して改善していくことができた改善事例

 となり、改善を進める為の良いお手本となりました。


 改善した本人達は、それぞれが持っている業務が実際に楽になった

 ことを実感し次へのステップとしていました。


 この改善に協力して頂いた顧客の担当者、各メーカーの担当者

 協力会社および宅急便業者は、それぞれの思惑があり、そのことを

 ひとつひとつ実現することで改善に賛同して頂き協力を得ました。


 どのような改善をするにあたっても、お互いのメリットがあることを

 進めることにより改善活動は加速していきます。


 調達担当者ならではの発想や荷受担当者にしか解らない納品便を運転

 しているドライバーの困りごとなどをうまく取り入れることで交渉を

 進めやすくなります。


 納品便のドライバーを大切にすることは、改善活動の中で優先的に

 取り入れていくべきことです。

 ドライバーは最前線に出てしまえば、どのような困りごとも一人で

 対応しなければなりません。


 また、納品現場において無理難題を頂くことは少なくありません。


 それでも、いつも笑顔で対応してくださるドライバーの困りごとは

 積極的に解決できるよう対応をしてください。


 その対応が、いつか大きな力となって自身に帰ってきて、さらなる

 改善を進める力となってくれます。


 良いことは良い力となって、悪いことは悪い力となって帰ってくる

 ことも良く理解しておくべきことです。


 人は本当に正直ですのでメリットにはメリットを返してくれますが

 デメリットには何も返してくれませんし自然と離れていきます。

 協力者は徹底して大切にすることが重要で、これを怠って改善以前

 の問題となります。


 今回は、調達担当者と荷受担当者がお互いに知っている情報を共有し

 改善活動を実施することで、多くの人を巻き込んだ活動となりました。


 また、活動を進めていく為に多くの交渉を進めることで新しい人間関係

 を築くきっかけとなり、その後の活動に大きな影響を与えることと

 なりました。


 一度築いた人間関係は大切にし、ここぞというところで意見を求める

 相談ができるようにしておくことで、改善活動は加速し次のステップ

 へスパイラルアップしていきます。

 最初はちょっとしたきっかけから始まりますので、それを見逃さずに

 ひとつひとつ拾い上げていくよう注意してください。



 次回は調達担当者と荷受担当者の情報共有による協力体制の強化について

 説明します。 



第20回は「倉庫保管在庫削減 調達担当者と荷受担当者の協力体制」です。



最後まで読んで頂きましたこと、まことに感謝しております。

今日の記事で、感じたことや思ったことをお気軽にコメントしてください
関連記事

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

おすすめ品のご紹介

おすすめランキング

プロフィール

すがわびと

Author:すがわびと
すがわびとの日記ブログへようこそ!

最終列車
クロミド